実際の作業の流れ

まずプログラムを作成するには設備のハードが出来上がっていないといけません。もしあなたが一人で設備を設計して組み立てて、制御まで行うのであれば、まず設備の設計を完成させます。 そして時間がかかる購入品を優先して発注します。加工品なども外注の業者に行ってもらうといいでしょう。すると購入品や加工品が出来上がるまでの待ち時間が発生します。 このタイミングでプログラムを製作します。自分で設計していますので動きなども把握しているはずです。

複数の業者と一緒に組み立てることもあると思います。その場合あなたは制御担当ですよね?まずはハードを組む人としっかり打ち合わせを行います。 設計図も見せてもらい、どのように動作させるのか細かく打ち合わせをします。又、複雑な設備の場合、組み立て時に問題が発生し制御の変更を要求されることもあります。 細かい部分の動きで少しでも不明な部分があれば、勝手に作らずハードの人と相談してください。動きが把握できたなら作業を開始します。

ここで問題があって、どこまでが自分が担当するのかをしっかり確認しておいてください。プログラムの部分だけなのか、I/Oの配線も行うのか。I/Oはこちらから指示するのか、ハード屋さんが指示してくれるのか。

全体の流れを把握する。

まず設備全体の動きを把握してください。自分で設計していれば問題ないのですが、他の業者と共同で作業する場合は、細かい動きまで把握する必要があります。 設備の奥の方にある、細かいシリンダが何のためについているのか理解して作業をしてください。

I/Oの作成

全体の動きが把握できたら、I/Oを決めてください。I/O表というものを作成します。作成するソフトは特に指定はありません。エクセルでもできます。 I/O表はどの入力がどのアドレスに接続されているか表示するものです。例えば「X0」はワーク検出、「Y0」はブザーのような感じで接続した通り又は、これから接続する予定の配線を書けばいいのです。

もし全く不明である場合は、とりあえず内部リレーを使用します。「M0」をワーク検出とし、そのままプログラムを書いていきます。I/Oが分かり次第「X0」で「M0」をそのまま動作させれば完了です。

I/Oが分かればシーケンサのコメントファイルに書き込んでおきましょう。ここでお勧めソフトがエクセルです。まずセルに「X0」と書いておきます。 そのセルの右下の部分をドラッグして下に引っ張ります。すると連番で表示されます。もし連番表示されない場合は、ドラッグしたあとに右下に表示される「オートフィルオプション」を左クリックして「連続データ」を選択してください。

次に「X0」の右側のセルにコメントを書きます。ワーク検出などです。長い名前などはコピーして、必要な部分だけ変更すれば簡単だと思います。 エクセル上で完成したら、書き込みたい部分のコメントをまとめて選択してコピーしてください。アドレス部分は外してください。

そしてGX Developerのコメントを表示し、先頭部分を選択して貼付けを行ないます。すると選択コピーした部分がまとめて貼付けが出来ます。 このようにGX Developerのコメントのセルはエクセルのセルと同じような扱いができるので、エクセルでまとめて編集してコピーすれば大幅に時間が短縮できます。

そしてついでにエクセルでI/O表を作成すればいいのです。

デバイスの使用範囲を決める

プログラムを作成する前に、デバイスの使用範囲をある程度決めておきましょう。例えば設備設定用の範囲は「D1000」〜「D1999」の間で行なうように設定するとすれば、PCパラメータよりこの領域をラッチにして、他の動作制御には使用しないようにします。 内部リレーも同じです。「M100」〜「M199」の範囲をワーク搬送用のプログラムに使用する等、適当に決めていきます。

それからプログラムを作成していきます。このようにいきなりプログラムを作るのではなく、ある程度下準備を行なって作成するほうがきれいなプログラムができますし、作成するときもスムーズにプログラム作成が出来ます。

プログラムを作成する。

あなたがプログラムを作成できると判断したら、プログラムを作成していきます。この判断は人によっても設備によっても違います。 私もI/O等が決まっていないのに、先行して作成することが多いです。

プログラムのレイアウト(?)も重要です。ここを指定してこられる場合もあります。基本的にはイニシャル(起動時)処理、設備設定、手動運転、自動運転、NG処理、出力回路、の順番がきれいです。 手動回路と自動回路が入れ替わる場合もあります。データ処理などはサブルーチンで別の場所に書いておけば、シンプルになると思います。

作成の順番なのですが、人によっても違ってくると思います。私の場合、イニシャル処理、設備設定を先に製作して自動運転を作成します。 自動運転が設備のメインの部分で、ここができてしまえば残りの手動運転やNG処理は簡単に作成できるからです。

自動運転回路の書き方も単純で、すべての動作を順番に書いていくだけです。もし機種設定などで動作が違うものがあっても、機種ごとに回路を作成するのではなく、すべての動作を行うプログラムを1つ作成し、必要ない部分をパスさせるような作り方がいいと思います。

手動運転は単純にコイルを動作させるだけで完了です。注意することは自動運転と同時に動作させないようにインターロックをつけてください。また基本的に手動運転にはタイムオーバー(シリンダなどを動作させて、動作端のシリンダセンサーが一定時間入らなければシリンダが動作していないとみなしエラーをだす。)は使用しません。 手動回路の考え方は、基本的に作業者が動作させるのではなく、オペレーターが設備調整のために動作させます。シリンダセンサーが壊れたため交換してセンサーを調整する場合、手動でシリンダを動作させます。このときタイムオーバーが動作してシリンダが勝手に戻ったりすると調整できないどころか大変危険です。 手動回路は自動運転とは違い人が操作する回路のため基本的にはタイムオーバーは使用しません。ただしユニット同士が接触しないようにインターロックは必要です。
自動運転は一定の動きなので深く考える必要はありませんが、手動運転は人が操作するため、どのようなタイミングで動作させるか分かりません。シリンダ動作端に別のシリンダが動作している場合、シリンダ同士が接触しないように、シリンダを動作させない(ボタンが効かない)制御が必要です。このような制御をインターロックと呼びます。

自動運転がある程度完了した時点で、出力回路に反映させます。ハード部分がある程度完了していたら実際に動作させて見ましょう。 自信がない部分は、常時OFFのコイルで回路を停止させて様子を見ましょう。実際に動かさないと分からない部分もあります、ここからデバッグをしていくことになります。

色々な動作をさせてみます。色々な動作とは、普通に使用していたらまず行わない操作です。基本的にどのような操作をしても、最悪復帰できる回路にしてください。



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