シーケンス制御講座

シミュレータ起動

実際にシミュレータを起動して使用してみましょう。

作成日:2019年05月10日
更新日:2022年12月13日


シミュレータ起動方法

GX WORKS2のシミュレータを起動します。まずは下記のような適当な回路を作ります。プロジェクトのCPUは何でもいいです。今回はQ03UDVに設定しています。もちろん他の設備などで使われているファイルでも大丈夫です。

次に実際にシミュレータを起動します。メニューバーの「デバッグ」→「シミュレーション開始/停止」をクリックします。

するとPC書込の画面が出てきます。

これはパソコン内に作られた仮想PLC(シミュレータ)に現在のラダー図を書き込んでいます。実際のPLCに書き込むのと同じ作業です。終わったら「閉じる」を押してください。

このような画面も表示されていると思います。これがシミュレータです。パソコン内にあるPLCです。RUNを停止したりできます。

パラメータ設定の注意点

ひとつ注意点として、シミュレータはパラメータの「プログラム設定」にプログラムを設定していなくても動作します。実際のPLCの場合、設定しておかないと動かないので、忘れないように設定してください。

では先ほどの回路を動かしてみます。シミュレータが起動したらモニタモードになっていると思います。まずは「X0」をONしてみます。「X0」入力ですが、シミュレータなので実際にスイッチがあるわけではありません。そこで強制ON/OFFで回路の動作確認を行います。

「X0」の上にカーソルを置き「SHIFTキー」を押しながら「ENTERキー」を押します。これは強制ON/OFFのショートカットキーです。実際のPLCにも使えますので是非覚えておいてください。

すると「X0」がONしてM2の自己保持がかかると思います。ONしている「X0」のうえでもう一度「SHIFTキー」を押しながら「ENTERキー」を押すとOFFします。次に「X1」を強制ONすると「M2」の自己保持が解除されます。このように動作確認ができます。シミュレータはモニタモードだけではなく、書込みもできます。「F2」キーを押せば通常通り書込モードに切り替ります。回路を編集した後は「SHIFTキー」を押しながら「F4キー」を押してRUN中書込みしてください。このあたりは通常のPLCと同等の扱いです。RUN中書込みを行わず普通に変換してしまうと、シミュレータ内の回路と一致しなくなり、モニタが正常に表示されなくなります。

シミュレータを解除するにはもう一度メニューバーの「デバッグ」→「シミュレーション開始/停止」をクリックすれば解除できます。大変便利なシュミレータですが、注意する点があります。

私も最初は気づかなかったのですが、スキャン速度が圧倒的に遅いです。これにより100ms以下のタイマはシミュレータ上では動作しません。また機会があれば説明しますが、マルチCPUでのCPU間のリフレッシュもシミュレーションできるのですが、シミュレータのスキャン速度が遅くて同期できないといった注意点があります。



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