シーケンス制御講座

PLCとは

PLCというのは設備などの制御に使われる機器で、ラダー図と呼ばれるプログラムを使います。シーケンス制御を学習されている方のほとんどが、最終的にこのPLCを使うことになると思います。

作成日:2010年
更新日:2022年12月17日

PLCとは

PLCは(Programmable Logic Controller)の略です。さらに三菱製のPLCのことを「シーケンサー」と呼んでいます。基本的にこの業界ではPLCでもシーケンサーでも通用します。どちらでも通用しますので逆に注意しなければいけないことがあります。もし外部の業者に設備などの製作依頼を行うとき、PLCのメーカーを指定しましょう。それはシーケンサー=三菱ということが成り立たないことがあるからです。
どういうことかというと、PLCは三菱が大きなシェアを持っていました。そのため世間ではシーケンサー=PLCとなっているみたいです。そのためシーケンサーだけでは三菱以外のPLCのことを想定している可能性があるからです。

PLCの外観

外観はメーカーによっていろいろ違いますが、長方形で完成しているタイプ、ベースユニットに自分の必要なユニットを追加していくタイプなど、さまざまなタイプがあります。基本的にAC100Vの電源を供給して、入出力の端子台にセンサーなどを取り付けて使用します。個人差にもよりますが、最近のPLCはかっこいい製品が多いです。FXシリーズという小型のPLCの写真をのせておきます。

FX1N

なぜPLCをつかうのか?

PLCというのは、次の項で説明する「リレー」を使って制御していた回路を、ラダー図という言語を使ってパソコン上で編集して簡単に外部機器を制御できる機器です。リレー回路は配線作業がすごく大変なのですが、PLCはほとんどパソコン内で編集できるのでとても簡単です。そしてリレー回路ではできなかった制御も簡単に実現できます。

例えばマイコンなどを動作させるとき、電源やノイズを除去する回路などを組み込まなければなりません。このような回路が一式パッケージになったようなものがPLCです。プログラムの書き換えは動作中にも行えますし、部分的に変更することも可能です。

また最近のPLCは高機能で、通信ユニットやアナログ出力ユニットなど、自由に取り付けることが可能です。

費用としてはマイコン単体よりもかなり高価になります。使用用途としては専用機と呼ばれる世の中に数台しか必要としない設備、つまり産業機器でいう製品を組み立てたり試験したりする設備(それ以外には基本的に使用できない)によく使われます。それはマイコンなどと違い、デバックが容易で、生産機種の仕様変更にも対応できる汎用性もあるからです。

逆に量産品には高価すぎて基本的には使用しません。量産品はたとえば家電などで、プログラムのデバックは特に必要ありません。正確には販売後はほぼできないと思います。そのためコストを下げるため、また小型化するためにもマイコンなどを使用します。

それではシーケンス制御について説明していきます。ここまでの話は「こんなものがあるのだな」という程度で大丈夫です。これからシーケンス制御を始める方は、事項の説明からしっかり学んでください。

それではシーケンス制御の世界へようこそ。ここから説明をしていきます。最初は難しいかもしれませんが、あきらめずにがんばってください。


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