シーケンス制御講座

ステップ制御

ステップ制御という書き方を紹介します。ラダープログラムには歩進制御という書き方の他に、次のようなステップ制御と呼ばれる書き方があります。どちらかといえば歩進制御のほうが広く使われていると思いますが、たまにステップ制御で作成依頼されることもあります。ですが最初は歩進制御が使えるようになってから覚えてください。
ステップ制御とは内部リレーを連続して自己保持する歩進制御とは違い、データレジスタの値を使って内部リレーを順番にON・OFFしていく制御です。

作成日:2015年01月10日
更新日:2021年03月25日


ステップ制御とは

ステップ制御の説明です。今回は歩進制御で説明した動作と全く同じ動作を行います。ただし自己保持は使わず、データレジスタの中に数値をいれ、その数値によって制御を行います。ただし初心者の方にはお勧めできません。歩進制御で説明した自己保持を使用する方法を確実に理解してから行ってください。

ステップ制御はデータレジスタの値に合わせて内部リレーをONさせます。例えば「D0」の値が”2”なら「M2」をON。「D0」の値が”10”なら「M10」をON。この内部リレーの範囲も指定でき、例えば「M0」~「M31」まで使うという感じになります。そしてデータレジスタの値によって、この範囲の内部リレーが1個だけONします。とても難しい説明をしていますが、このような動作をする命令がほとんどのPLCで使えますのでプログラムとしてはそこまで難しくはありません。

ステップ制御の書き方

回路は下のようになります。今回はシーケンサの機種をQシリーズにしたので、最初に出てくる「SM400」は常時ONの接点です。FXシリーズでいう「M8000」と同じです。

まず最初に[DECO D0 M0 k4]と出てきました。今回の制御の一番重要な部分です。これは「DO」の中の値にあわせて「M0」~に出力しなさいという命令です。「D0」の値が0なら「M0」がONします。「D0」の値が3なら「M3」がONします。ただし上限がありK4というのは2の4乗で16。つまり「M0」から16点を使います。これがないと内部リレーが勝手にONしてしまいます。私はこの制御を使用するときは内部リレーを100点使います。最初はK4で動作させ、制御が増えてくるとK5にします。

次の「T0」は歩進制御で説明したことと同じです。そして[INCP D0]となっています。これは「D0」の値を1ずつ増やしています。

最初は「D0」の値は0なので「M0」が入っています。その状態でワークが到着すると「T0」がONします。「T0」が入ると[INCP D0]が入り、「D0」に1を加えます。

「D0」1になるので、「M0」はOFFして、「M1」がONします。この「M1」をハンド下降出力に使います。今度は「X1」が入ると「D0」が1増えます。すると「M2」がONします。この繰り返しです。

すべての工程が終了したら「M9」が入ります。「M9」が入ると強制的に「D0」の値を0にします。これで回路のリセットは完了です。

出力の書き方(ダブルSV)

次は出力部分です。

まずはダブルソレノイドの場合です。自己保持の制御のように内部コイルが入りっぱなしにならないので、切る必要はありません。単純な回路になります。

出力の書き方(シングルSV)

次はシングルソレノイドの場合ですが、少し工夫が必要です。

「M1」と「M2」などが同時に入ることはありません。そのため「M1」のみで動作させておくとハンドが閉じた瞬間上昇してしまいます。そのためハンドが閉じる動作「M2」でも下降状態を保持する必要があります。動作工程が多いと下に長くなってしまいます。

[< K0 D0]--[> k2 D0]---(M100)

こんな感じで範囲指定する方法がシンプルです。

この書き方、どのようなメリットがあるかというと、書き方が動作内容の接点を並べてその横に動作完了条件の接点を並べるだけなので、作成が早い。そして一番のメリットは、現在の動作位置が数値として扱える。GOT(タッチパネル)のコメントと連動させれば、現在の動作状況をGOT上に表示させることはとても簡単。設備異常で停止したときも、停止位置が数値で扱えるので、その後の対応が簡単です。ただしメリットばかりではなくデメリットもあります。それは後から動作回路の間に別動作を追加することです。色々な追加方法がありますが、回路を書き直さない限りきれいな回路にはなりません。



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