設備の修理
シーケンス制御講座
PLCでシーケンス制御している設備が突然停止した場合、どう対処すればいいでしょうか?設備の修理はかなりの経験と実績が必要ですが、基本的な考え方と手順を知っておくことで、トラブルへの対応力が格段に上がります。ここでは修理をする場合の4つのポイントを解説します。
作成日:2015年01月10日
更新日:2026年05月23日
自分の目で確認する
設備が不調なとき、作業者から「ここで止まります」と言われたとしても、そのまま修理に入ってはいけません。まず自分の目で実際の動作を確認してください。作業者は設備を使いこなしていても制御の専門家ではないため、停止した場所は分かっていても「なぜ止まったか」は分からないことが多いためです。
可能な限り現場で動作を確認し、同時にパソコンとPLCを接続してモニタします。モニタすれば次の動作に進めない条件(ONしていない接点)がすぐに分かります。ほとんどの場合、シリンダセンサーが壊れていたり位置がズレて接点がONしていないため、センサーを調整すれば解決します。
慣れてくればパソコンなしでも対応できるようになります。設備の動きをよく見て、自分ならどのような回路を組むかを想像しながら原因を予測していくのが修理の基本的な考え方です。
最初からプログラムは疑わない
問題なく動作していた設備が突然動かなくなった場合、まずはセンサーやリレーなどを疑いましょう。プログラムを疑うのは最後にしてください。
理由は明確です。プログラムが壊れる原因はバッテリー低下などによる一部消失が主で、ピンポイントで特定の箇所だけ壊れることは考えにくいです。プログラムが壊れた場合はPLC全体がエラーを出して停止します。突然一定の箇所でタイムオーバーが出るような症状は、その付近のセンサーや接点を疑うのが正解です。
目安:突然停止・同じ場所でタイムオーバー → センサー・電気系統を疑う。徐々に動きがおかしくなった → 機械的な磨耗を疑う。
順番に探していく
タイムオーバーで停止すると自動回路の自己保持が遮断されてしまい、モニタしても原因が分からない場合があります。そのような場合は異常コイルが入らないようにして、動作を継続させながら原因を探すことが有効です。
異常コイルの前に常時ONのb接点を入れて異常が入らないようにし、その状態でモニタしながら順番に原因を追っていきます。この作業は感覚に頼らず、モニタを見ながら論理的に追跡することが重要です。
どうしても動かしたいときは
センサーが故障しているが交換部品がない・設備を止められない、という場面で期間限定の応急処置が必要になることがあります。
例えばハンド下降端センサー「X1」が故障してONしない場合、下記のようにタイマーを使って代替する方法があります。

入力接点の代わりに、前工程のコイルに対してタイマーを使って動作させます。

ただしこれはあくまで応急処置です。シリンダの動作端を確認できないため、タイマーの設定が短すぎると動作中にハンドが閉じてしまいます。十分な余裕を持ったタイマー値に設定し、早めにセンサーを交換してください。
修理は「直す」だけでなく「再発防止」まで行うことが本当の修理です。見かけだけを直しても本当の原因を直さなければ再発します。プログラムのバグを修理中に発見した場合は、必ず修正しておきましょう。
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