シーケンス制御講座
ラダー図でよく使われる自己保持回路の読み方を解説します。a接点とb接点の読み方が分かれば、自己保持も簡単に理解できます。ラダー図は自己保持の連続でできています。自己保持が読めなければラダー図は読めません。まずは仕組みをしっかり理解しましょう。
ポイント:自己保持とは
- コイル自身の接点でそのコイルをONし続ける回路
- 一度ONすると、解除条件が入るまでON状態を保ち続ける
- ラダー図のほぼすべてのプログラムに使われる基本回路
作成日:2019年12月20日
更新日:2026年05月14日
自己保持回路の読み方(コイルと接点の関係)
ラダー図によく使われるのが自己保持です。コイル自身の接点でそのコイルをONさせる回路を自己保持とよびます。接点がONしている限りコイルもONし、コイルがONしている限り接点もONするため、一度ONしてしまうと解除条件が入るまでON状態を保持し続けます。まず回路を見てみましょう。
これが自己保持の基本的な形です。「M10」の接点で「M10」のコイルをONするようになっています。「M10」の接点とコイルだけでは動作しません。最初に「M10」のコイルをONさせる起動条件が必要です。それを今回「X22」にしています。では「X22」をONさせます。
「X22」がONすると「M10」のコイルがONします。
「M10」のコイルがONすると「M10」の接点も同時にONします。すると「M10」のコイルは「X22」の接点と「M10」の接点の両方から信号が流れてONしているイメージになります。この状態になれば「X22」はOFFしても大丈夫です。
このように「X22」をOFFしても「M10」の接点により「M10」のコイルはONされ続けます。これが自己保持状態です。この状態になると「M10」のコイルをOFFしない限りは解除されません。「X23」のb接点が挿入されているのはそのためです。
「X23」はb接点なのでONすると接点が解放されます。つまり「M10」への信号の流れは遮断され、自己保持は解除されます。このようにコイルをONしているルートのどこかを遮断すれば自己保持は解除されます。上の図のような形は自己保持の基本形として覚えておきましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 自己保持とは何ですか?
A. コイル自身の接点でそのコイルをONし続ける回路です。一度起動条件でコイルがONすると、起動条件がOFFになっても自分の接点でON状態を保ち続けます。
Q. 自己保持はどうやって解除しますか?
A. コイルへの信号ルートのどこかを遮断することで解除できます。一般的にはb接点(例:X23)を直列に挿入し、そのb接点をONすることでコイルへの電流を切ります。
Q. 自己保持はどんな場面で使いますか?
A. 押しボタンを一瞬押しただけで動作を継続させたいとき(例:起動ボタンを押したらモーターが回り続ける)に使います。ラダー図のほぼすべてのプログラムに自己保持が含まれます。
Q. 自己保持回路に必要な要素は何ですか?
A. 3つの要素が必要です。①起動条件(例:X22のa接点)、②自己保持接点(例:M10のa接点)、③解除条件(例:X23のb接点)です。この3つが揃って自己保持回路が完成します。
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