入力部分作成

プログラム設計でどのようなイメージで設計するのか説明しました。ここからは実際にラダー図を作成していきます。

プログラム作成の一番最初に入力デバイスを内部リレー「M」で受けることをお勧めします。例えば「X0」の接点で「M200」をONするようにします。 そしてプログラム内では「M200」を使うようにします。こうしておけば急なIO変更があった場合でも即対応できます。ただしすべての入力デバイスを内部リレーで受けるわけではありません。 人によって作成方法は違うと思います。これは私の方法ですが、私はシリンダのリードスイッチや検出用のセンサーなど、頻繁に使用するものを内部リレーで受けています。 操作盤の起動スイッチなどはそのまま使っています。もちろんすべての入力デバイスを内部リレーで受ける必要もありません。動作が変わるわけではないので。

それでは作ってみましょう。これは実際に私が書いている書き方です。入力デバイス「X」で内部リレー「M」をONするのですが、この時点でタイマーを入れています。

書く順番は人それぞれです。先にタイマコイル→コイルの順番でも大丈夫です。見た目にこっちのほうが見えやすいので、このように書いています。ラダー図の命令も上から順番に処理していくので書く順番によって処理の順番も変わってきます。 しかし上記のような回路では順序を変更してもほとんど影響はありません。書く順番も重要ですが、ラダー図では見た目も重要になってきます。この辺りは少し経験が必要になりますが、最初から「プログラムが上から順番に実行している」ということにこだわりすぎる必要はありません。 理解しやすい形で作ることも必要です。ここでは内部リレーとタイマーコイルの番号も同じ番号にしています。
では回路の説明に戻ります。なぜタイマーを入れているかというと、シリンダなどに使われるリードスイッチは必ず同じ位置でON/OFFするわけではありません。例えばシリンダが前進して、前進端に行くとリードスイッチがONしているような感じですが、実際は前進端より2~3mm手前からONしています。 そしてONする位置とOFFする位置も若干違います。これはシリンダ内の磁力を検出しているためヒステリシスの影響を受けるのですが、最初はこんな難しいことは考えなくても大丈夫です。シリンダについているリードスイッチでは、シリンダが「だいたい前進した」「ほぼ後退した」 程度しか検出できません。そこまで制度がよくないため安定させるためにタイマを入れています。例えばシリンダが前進して、前進端のリードスイッチがONしたとします。しかし実際にはシリンダは前進端手前で前進端に向かっています。つまり「リードスイッチがONしてから0.1秒後にはシリンダも前進端に到着しているだろう。」 ということで安定用にタイマを入れています。もちろん設備の構成によってはタイマなど必要ない場合もあります。その時はタイマの値を”0”にするか、タイマの接点を消すなどして対応します。タイマの値ですが、これは設備によって違うので実際に動作させて調整する必要があります。 私の場合、最初に”1~5”の値に設定しておきます。0.1~0.5秒ということです。

こんな感じで入力デバイスを内部リレーとタイマで受けます。次にこの内部リレーの接点を使って次のように書きます。

これは何をしているのかというと、例えばシリンダが前進したときは前進端のリードスイッチはONして後退端のリードスイッチはOFFします。当たり前のことですがそれをそのまま書いているのです。「M250」のハンド下降端がONするのは「M200」の下降端がONして、「M201」の上昇端がOFFしていることが条件となります。 そしてプログラムでは「M250」を使うようにします。こうすることでリードスイッチが故障して常時ON状態になった場合には次の動作をさせないようにします。(前進端にならないため)

そしてこの部分は次のように専用のプログラムにして、まとめて書いておくのがいいと思います。

このように専用のプログラムにしておけば、普段使わないときは(見る必要がないとき)閉じておけばいいので邪魔にはならないと思います。
この入力部分を作成するだけでも大変そうに見えますが、内部リレーやタイマーコイルの番号は連続しています。これは連続貼り付けという機能を使えば簡単にできます。コメントはエクセルなどで書いて貼り付ければさらに簡単にできます。



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