シーケンス制御講座

ラダー図編集ソフトのGXWORKS2にはシミュレーションという便利な機能があります。これは実際にPLCに接続する前に、自分のパソコン内で動作確認ができる機能です。

• シミュレータとは

シミュレータとは

シミュレータとはパソコンの中に仮想的なＰＬＣをつくり、パソコン内でラダー図を試験的に動作させる機能です。もっと簡単にいうと、今作成しているラダー図をＰＬＣがない状態でちょっと動かしてみるという機能です。もちろん実機のＰＬＣがないので実際にシリンダなどが動作するわけではありませんが、内部リレー等を実際にＯＮしてどのように回路が動作するのか簡単に確認できます。

イメージとしては次のようになります。まずは通常の接続です。パソコンとＰＬＣを接続してＧＸ　ＷＯＲＫＳ２でモニタします。実際に接続して、ＰＬＣに電源を供給しないとモニタできません。

次にシミュレータのイメージです。パソコンの中に仮想的なＰＬＣができます。ＧＸ　ＷＯＲＫＳ２はこの仮想的なＰＬＣに回路を書き込んでモニタします。

ではこのシミュレータを何のために使うかというと、実際に現場に行ってＰＬＣに回路を書き込む前に、あらかじめ動かして確認しておくためです。これは作業される方の環境にもよりますが、実機のＰＬＣに書き込んで作業する場合はほぼノートパソコンだと思います。現場での作業をできるだけ短期間で終わらせるにはあらかじめ回路の動作確認をしておくことが大切です。そしてノートパソコンよりもデスクトップのほうが断然作業効率もよいと思われます。そこでシミュレータの出番です。現場ではインターネットに接続できないという環境であればなおさらデスクトップで動作確認しておいたほうがいいです。

ただし注意としては、完全にはデバッグできません。実際にシリンダなどが動作するわけではないので、最終的には実際にＰＬＣに書き込んでデバッグが必要です。そして特に役に立つのがデータの演算処理です。いろいろな計算をしたり、データレジスタに書き込んだり、文字列の一部を抜き出したり、このような処理は実際にシリンダ等が動作するわけではないので大変便利です。

使い方は特に難しくもなく手軽に使えるので、実際に使ってみましょう。

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