シーケンス制御講座

コンベア動作

手動ボタンでコンベアを動かすラダー図を書いていきます。自己保持、インターロックの基本が学べます。

作成日:2019年05月10日
更新日:2022年12月27日


動作内容

シミュレータの真ん中にあるのはコンベアとしてください。その端にある丸いファンみたいなものはコンベアのローラと考えてください。

「Y00」でコンベアは正転します。「Y01」で逆転します。まずは手動で動作するようにしてみましょう。

  1. コンベア正転「X24」をON→コンベアが右方向回転(保持)
  2. コンベア逆転「X25」をON→コンベアが左方向回転(保持)
  3. コンベア停止「X26」をON→コンベアが停止
  4. ただし正転と逆転が同時に起こらないようにすること
  5. スイッチはランプ機能があるので、動作中は点灯させる

順番に作っていきましょう。まずは「X24」で正転して保持するということで「X24」で自己保持を作ります。「X26」で停止なので自己保持の解除条件に「X26」を使います。

次に逆転です。同じように作ります。しかしこれでは正転と逆転が同時に入ってしまいますね。そこで片方ののコイルが入っているときはもう片方は入らないようにする。さらには両方入ること自体不可能にする回路にする。このようなつくりを「インターロック回路」とよびます。

出力「Y00」と「Y01」に対しても最終的なインターロックをつけますが、手動で自己保持して出力させる場合は、手動の回路に対してもインターロックをつけてください。

動作回路

では回路を見てみましょう。

まず「M10」と「M11」でスイッチに対して自己保持をかけています。その信号でコンベアを回転させています。ここでそれぞれの自己保持が「M10」と「M11」で解除されるようになっています。これがインターロックです。インターロックのかけかたはいろいろあります。例えば「X24」などのスイッチの前に「M11」を挿入しても機能としては働きます。しかしこの場合スイッチ操作に対してインターロックをかけているだけなので、何らかの要因で「M10」と「M11」がONしてしまうとインターロックとしての機能は働きません。そのため上の回路のように自己保持の解除条件としてインターロックをかけておけば、もし「M10」と「M11」が両方ONしたとしても即解除されます。

間違えた例として書いてみますが、このように「M10」と「M11」が同時にONすることが可能となります。

普通に使えばこのようなことにはならないのですが、そもそもこのようなことにならないようにしてください。

「Y0」と「Y1」の部分にもインターロックをいれています。こちらは最終的なインターロックで、どちらかというとプログラムミスに働くようになります。

あとはランプを点灯させれば完成です。停止ランプは今回は点灯させていません。変わりに停止スイッチを押すと点灯するようにしています。


コンベア往復動作

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