シーケンス制御講座

機械保全技能検定2020年度1級

シーケンス制御講座 中級編 機械保全技能検定 機械保全技能検定2020年度1級

2020年度 機械保全技能検定 電気系保全作業 1級 実技試験の試験問題の解説です。問題は事前公開用を使用していますので、当日公開部分はご自身でご確認いただくか、問題内容を教えてもらえれば追記します。事前公開では”仕様1”と”仕様2”の問題が公開されており、これらの内のどちらかが当日出題されるみたいです。又、事前公開では黄ランプと緑ランプの動作は表示されていません。この部分は当日自力で解答する必要があります。
そのため、事前公開部分は“仕様1”、”仕様2”共に回路が作れるようになっておいてください。さらに黄ランプと緑ランプ、赤ランプの動作はある程度予測しながら練習しておいた方がいいと思います。

機械保全技能検定は電気機器組み立て(シーケンス作業)よりも難易度は低いと思いますが、タイムチャートだけは読めるようになっておく必要があります。

IOは下記のように共通で決めています

  • XO:黒押しボタン
  • X1:黄押しボタン
  • X2:緑押しボタン
  • Y0:白ランプ
  • Y1:黄ランプ
  • Y2:緑ランプ
  • Y3:赤ランプ

作成日:2024年12月13日
更新日:2024年12月13日


仕様1

ここの問題のポイントですが

  • 「黄押しボタン」を何回か押すと「白ランプ」が点灯する。
  • 「黒押しボタン」を押した状態で「黄押しボタン」を押さないとカウントしない。
  • 「緑押しボタン」を押すと「白ランプ」は消灯し、「黄押しボタン」を押した回数もリセットされる。

タイムチャート上の「黄押しボタン」が押された上に番号がついています。これは「黄押しボタン」が押されたらカウントアップしています。ただし、「黄押しボタン」単体で押してもカウントアップせず、「黒押しボタン」を押しながら「黄押しボタン」を押すとカウントアップしています。

「黄押しボタン」を押したカウントが2回以上になると「白ランプ」が点灯します。回路としては難しく考えず、そのまま書けば大丈夫です。

「黄押しボタン」(X1)を押せばカウントアップするので、「黄押しボタン」のパルス接点を作ります。そして「黒押しボタン」(X0)を押しながら「黄押しボタン」(X1)を押せば「D1」の値を加算するようにします。この「D1」を使ってカウントアップします。

次に「緑押しボタン」(X2)を押せば「D1」のカウントがリセットするように、「D1」に”0”を転送します。

最後に「白ランプ」点灯ですが、自己保持などは使用しません。「D1」のカウントが2以上の時に点灯しているので、そのまま接点比較命令で2以上の時に点灯させるようにするだけです。「緑押しボタン」を押すことで「D1」のカウントが”0”になるので、「白ランプ」も勝手に消灯します。

ここまでが事前公開用の問題解説となります。

仕様2

仕様2のポイントは

  • 「黒押しボタン」を3回押すと「白ランプ」が点灯する。
  • 「黄押しボタン」を押すとカウントアップしている。
  • 「緑押しボタン」を押すと「白ランプ」は消灯し、「黒押しボタン」と「黄押しボタン」を押した回数もリセットされる。

事前公開部分だけであればとても簡単な問題となります。単純に「黒押しボタン」を3回押せば「白ランプ」が点灯するだけです。ただし当日公開部分は「黄押しボタン」の条件も入ってくると思います。

「黒押しボタン」と「黄押しボタン」をそれぞれ押した回数をカウントし、「黒押しボタン」の押した回数が2回以上になれば「白ランプ」を点灯させます。

「黄押しボタン」(X1)のカウント部分を書いているので、少し回路が長くなっていますが、「黄押しボタン」は事前公開の問題では何も動作がないので、ただ書いているだけです。

「黒押しボタン」(X0)の押された回数を「D0」を使ってカウントします。「緑押しボタン」(X2)を押すと、「黒押しボタン」の回数「D0」と「黄押しボタン」の回数「D1」をリセット(”0”を転送)します。

「白ランプ」(Y0)の点灯は「黒押しボタン」を押した回数「D0」の値が3以上になった時です。接点比較命令で書きます。自己保持など必要ありません。

「緑押しボタン」を押すことで「D0」と「D1」もリセットされ”0”になるので、「白ランプ」も勝手に消灯します。

ここまでが仕様の参考回路です。ただし仕様1と同様に「黄ランプ」や「緑ランプ」、「赤ランプ」の動作が公開されていませんので、実際の難易度はもう少し高いかと思います。



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