シーケンス制御講座

機械保全技能検定2024年度2級

シーケンス制御講座 中級編 機械保全技能検定 機械保全技能検定2024年度2級

2024年度 機械保全技能検定 電気系保全作業 2級 実技試験の試験問題の解説です。問題は事前公開用を使用していますので、当日公開部分はご自身でご確認いただくか、問題内容を教えてもらえれば追記します。事前公開では”仕様1”と”仕様2”の問題が公開されており、これらの内のどちらかが当日出題されるみたいです。又、事前公開では黄ランプと緑ランプの動作は表示されていません。この部分は当日自力で解答する必要があります。
そのため、事前公開部分は“仕様1”、”仕様2”共に回路が作れるようになっておいてください。さらに黄ランプと緑ランプの動作はある程度予測しながら練習しておいた方がいいと思います。

機械保全技能検定は電気機器組み立て(シーケンス作業)よりも難易度は低いと思いますが、タイムチャートだけは読めるようになっておく必要があります。

IOは下記のように共通で決めています

  • XO:黒押しボタン
  • X1:黄押しボタン
  • X2:緑押しボタン
  • Y0:白ランプ
  • Y1:黄ランプ
  • Y2:緑ランプ

作成日:2025年03月28日
更新日:2025年03月28日


仕様1

ここの問題のポイントですが

  • 「黒押しボタン」や「黄押しボタン」を単体で押しても何も起らない。
  • 「黒押しボタン」を押した状態で「黄押しボタン」を押すと「白ランプ」が点灯する。
  • 「白ランプ」が点灯した後、「黒押しボタン」や「黄押しボタン」をはなしても「白ランプ」は点灯し続ける。
  • 「緑押しボタン」を押すと「白ランプ」は消灯する。

事前公開部分だけであればとても簡単な回路になります。

「黒押しボタン」や「黄押しボタン」を単体で押しても「白ランプ」は点灯しませんが、「黒押しボタン」を押した状態で「黄押しボタン」を押すと「白ランプ」が点灯します。「黒押しボタン」と「黄押しボタン」を同時に押せば「白ランプ」が点灯する回路を作るだけです。

事前公開部分ではこれだけの回路になります。特に説明は必要ないと思いますが、「黒押しボタン」と「黄押しボタン」を同時に押した時、「白ランプ」(Y0)のコイルをONして、「Y0」の接点で自己保持かけています。

ただしこれだけでは簡単すぎるので、事前公開ようでは公開されていない「黄ランプ」と「緑ランプ」の動きで難易度は高くなると思います。

仕様2

仕様2のポイントは

  • 「黒押しボタン」、「黄押しボタン」と順番に押すと「白ランプ」が点灯する。
  • 最初に「黄押しボタン」が押されると、順番通りに押しても「白ランプ」は点灯しない。
  • 「白ランプ」が点灯すると「緑押しボタン」を押すまで点灯し続ける。

とにかく順番通りに押す必要があります。「黒押しボタン」、「黄押しボタン」の順番で「白ランプ」が点灯します。それ以外の順番では「白ランプ」が点灯しないようにロックする必要があります。

ロックするパターンは、最初に「黄押しボタン」が押された時、「黒押しボタン」が2回連続で押された時。この時に「白ランプ」が点灯しないようにロックする回路を作れば完成です。

まず「黒押しボタン」(X0)をパルス化します。これは「黒押しボタン」が2回連続で押されることがあるからです。同じように「黄押しボタン」もパルス化してもいいのですが、この事前公開用では必要なかったのでパルス化していません。

最初に「黒押しボタン」が押されると「M10」がONします。その状態で「黄押しボタン」(X1)が押されると「M11」がONして「白ランプ」(Y0)がONします。これが「白ランプ」が点灯するパターンです。

次に最初に「黄押しボタン」が押されたらロックします。ロックのコイルに「M0」を使います。一度ロックがONすると自己保持をかけ、「緑押しボタン」が押されるまでロック状態にします。そして「M0」がONしている状態で「黄押しボタン」を押すと「白ランプ」が点灯するので、この時はロックをかけてはいけません。そのため「M10」のb接点を「黄押しボタン」の隣に入れています。

次は「黒押しボタン」を2回連続で押した時もロックを書けます。これは一度「黒押しボタン」を押して「M1」がONしている時に、再度「黒押しボタン」を押すとロックします。そのため「M1」の接点も条件にしています。ただしこのロック回路「M0」を書く位置が重要で、必ず「M10」よりも前に書いてください。「M10」後ろに「M0」の回路を書くと、一度「黒押しボタン」押しただけでロックが入ってしまいます。

ここまでが仕様2の参考回路です。ただし仕様1と同様に「黄ランプ」や「緑ランプ」の動作が公開されていませんので、実際の難易度はもう少し高いかと思います。



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