シーケンス制御講座

機械保全技能検定2023年度1級

シーケンス制御講座 中級編 機械保全技能検定 機械保全技能検定2023年度1級

2023年度 機械保全技能検定 電気系保全作業 1級 実技試験の試験問題の解説です。問題は事前公開用を使用していますので、当日公開部分はご自身でご確認いただくか、問題内容を教えてもらえれば追記します。事前公開では”仕様1”と”仕様2”の問題が公開されており、これらの内のどちらかが当日出題されるみたいです。又、事前公開では黄ランプと緑ランプの動作は表示されていません。この部分は当日自力で解答する必要があります。
そのため、事前公開部分は“仕様1”、”仕様2”共に回路が作れるようになっておいてください。さらに黄ランプと緑ランプ、赤ランプの動作はある程度予測しながら練習しておいた方がいいと思います。

機械保全技能検定は電気機器組み立て(シーケンス作業)よりも難易度は低いと思いますが、タイムチャートだけは読めるようになっておく必要があります。

IOは下記のように共通で決めています

  • XO:黒押しボタン
  • X1:黄押しボタン
  • X2:緑押しボタン
  • Y0:白ランプ
  • Y1:黄ランプ
  • Y2:緑ランプ
  • Y3:赤ランプ

作成日:2025年03月25日
更新日:2025年03月25日


仕様1

ここの問題のポイントですが

  • 「黒押しボタン」「黄押しボタン」を押すとそれぞれカウントアップする。
  • 「黒押しボタン」を2回押すと「白ランプ」が点灯する。
  • 「緑押しボタン」を押すと「白ランプ」は消灯しカウントもリセットする。

タイムチャート上の「黒押しボタン」が押された上に番号がついています。これは「黒押しボタン」が押されたらカウントアップしています。これは「黒押しボタン」を押した回数となります。

「黒押しボタン」を押したカウントが2回以上の時に「白ランプ」が点灯します。事前公開用ではこれだけの回路で簡単ですが、当日公開用では「黄押しボタン」が絡んでくるので複雑になることが予測されます。

「黒押しボタン」(X0)と「黄押しボタン」(X1)が押された時はそれぞれ「M0」と「M1」がパルスでONするようにしておきます。

次に「M0」の接点を使って「黒押しボタン」が押された回数を「D0」にカウントします。「M1」の接点を使って「黄押しボタン」が押された回数を「D1」にカウントします。

「緑押しボタン」(X2)が押されたら「D0」と「D1」のカウントをクリア(0を転送)します。

「黒押しボタン」の押し回数「D0」の値が2以上の時に「白ランプ」(Y0)を点灯させます。「緑押しボタン」(X2)が押されると「D0」の値がクリアされ同時に「白ランプ」(Y0)も消灯します。そのため「白ランプ」を消灯する回路自体はありません。

ここまでが事前公開用の問題解説となります。

仕様2

仕様2のポイントは

  • 「黒押しボタン」「黄押しボタン」を押すとそれぞれカウントアップする。
  • 「黄押しボタン」を押すとカウントアップするが、「黒押しボタン」のカウントが0になる。
  • 「黒押しボタン」の押した回数より「黄押しボタン」の押した回数が同じ、又は大きくなると「白ランプ」が点灯する。

白ランプが点灯する条件が分かれば簡単に回路はできると思います。

「黒押しボタン」が1回押された状態で「黄押しボタン」を1回以上押すと「白ランプ」が点灯しています。「黒押しボタン」が2回の時は「黄押しボタン」も2回以上押さないと「白ランプ」は点灯しません。。

回路自体は仕様1とほとんど同じになります。仕様1では「黒押しボタン」の回数が2回以上に対して仕様2では「黄押しボタン」の回数が「黒押しボタン」の回数以上です。そのため、「D0」と「D1」に回数をカウントする部分は同じです。最後の「白ランプ」(Y0)を点灯させる条件が少し違いうだけです。

ただし「白ランプ」(Y0)が点灯する条件に「黄押しボタン」の回数が1回以上押されたことも追加します。そうしないと、初期状態(「D0」と「D1」が0)の時も「白ランプ」が点灯してしまうためです。

「緑押しボタン」を押すことで「D0」と「D1」もリセットされ”0”になるので、「白ランプ」も勝手に消灯します。

ここまでが仕様の参考回路です。ただし仕様1と同様に「黄ランプ」や「緑ランプ」、「赤ランプ」の動作が公開されていませんので、実際の難易度はもう少し高いかと思います。



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