サイクル停止
サイクル停止とは停止指令を行っても即停止せず、一連のサイクルを完了させたあと停止させる方法です。設備を停止させるとき、即停止させると加工中のワークなども加工中のまま停止してしまいます。設備によっては加工中のワークを取り出したり、NG扱いにしないと再起動できない設備もあります。そのため一連の動作が完了したあと、例えばワーク加工が完了したあと、全てのユニットが原点位置に戻った状態で停止させる。これがサイクル停止です。設備の停止方法は基本的にはサイクル停止です。
作成日:2025年08月06日
更新日:2025年08月06日
サイクル停止のイメージ
自動動作している設備を停止させるにはどうしたらいいでしょうか?非常停止や電源を遮断すれば設備は停止しますが、正常な停止方法とは言えません。製品搬送中などに電源を遮断すると、本当に搬送中に停止してしまいます。
設備の動作のタイミングをみて停止ボタンを押すのではなく、設備の動作中にいつでも停止したいときに停止ボタンを押すと、もし動作中であれば一連のサイクルを実行した後停止する。こうしておけば停止する位置は毎回同じですし、そのまま再度起動も可能です。これがサイクル停止です。なにか作業中であれば、作業を完了させて停止する。
では複数のユニットがある設備の場合はどうでしょう?基本的には設備に複数のユニットがあっても、全てのユニットが動作完了して動いていない状態で停止させます。動作時間が長いユニットがあれば、停止時間も長くなります。

止めるタイミングは自分で作る
サイクル停止のタイミングはわかったと思いますが、実際に停止させようとしたとき次のようななることがあります。

設備の内容にもよりますが、例えば搬送ユニットが組み込まれた設備の場合、作業ユニットの動作が完了すると搬送ユニットが搬送開始するのでいつまでも停止できません。搬送ユニットは下のユニット2のようになります。

そこでサイクル停止状態になると、各ユニットに再起動できないようにロックしておく必要があります。ロックすることで全てのユニットが動作完了になり再起動しなくなります。このように停止するタイミングは自分で作ります。

停止するタイミングを自分で作らないと、いつまでたっても停止できない状態になる可能性があります。
異常時にも対応させる
設備異常とサイクル停止の関係を見ていきましょう。設備に複数のユニットがある場合、どこかのユニットで異常が発生したと仮定します。この時重度の異常であれば設備全体を停止させればいいのですが、軽度の異常の場合、正常なユニットは安全に停止させ、加工中のワーク等も加工完了させて停止させる方がいいです。
この辺りは会社の規定によって変わるかもしれませんが、軽度な異常で設備はサイクル停止させる異常のことを「サイクル停止異常」と呼びます。これはサイクル停止異常が発生したとき、設備を即停止するのではなく、サイクル停止状態にして停止するというものです。
しかし今までの解説だけでサイクル停止を行うと設備は停止できません。それは異常ユニットは異常状態で停止しており、動作完了できないからです。

そのためサイクル停止実行の条件を「全てのユニットが動作完了か異常発生中」にする。こうすることで異常ユニットは無視して正常なユニットだけはサイクル停止させることができます。

実際のプログラムでは、運転中というコイルと別にサイクル停止中というコイルを別に準備しておき、サイクル停止中にサイクル停止条件が整ったら運転中の自己保持を遮断する形になります。
詳しい作り方は動画内で解説していますので、参考にしてください。

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