シーケンス制御講座

命令をパルス化する方法

シーケンス制御講座 中級編 コラム 命令をパルス化する方法

ラダー図でパルス命令を使わずに命令をパルス化したり、パルス接点を作る方法を解説します。そもそも多くのPLCではパルス命令があり、命令自体をパルス化できるため、このようなテクニック必要ありません。ただこのような方法を理解することで、ラダー図の動きがより深く理解できると思います。雑談程度に聞いてください。

作成日:2026年1月17日
更新日:2026年1月17日


命令をパルス化する方法

命令をパルス化する方法ですが、ほとんどのPLCで可能です。例えば三菱PLCでは命令の最後に"P"をつければパルス化できます。通常命令を実行すると、毎スキャン実行されますが、命令をパルス化すると最初の1回しか実行されません。例えば次のようになります。

命令をパルス化していないと、「X0」がONしている間、常時「D0」に値が加算され続ける。パルス化すると次のようになります。

命令をパルス化したい場合は、PLCの機種によって方法はさまざまですが、三菱PLCのように命令の後ろに”P”を付けて命令自体をパルス化できます。しかしPLCによっては三菱PLCのように命令の後ろにPをつけてパルス化できない機種もあります。(ほとんどのPLCで命令のパルス化は可能です。)では[INC]命令を使って、[INCP]などのパルス命令を使わずに1だけ加算させるにはどうしたらいいでしょうか?次の回路で見ていきましょう。

この回路をコイルと接点を使って[INC]命令をパルス化してみましょう。

次のようにすればINC命令を1回だけ実行するパルス化が可能です。「X0」がONした時、INC命令は実行されますが、そのあと「M0」がオンしてINC命令を遮断する動きをします。これによりINC命令は一度しか実行されません。

このようにすれば命令をパルス化できます。どういう仕組みか解説していきます。

「X0」がONした時は「M0」はOFFしているので、「M0」のb接点は導通しています。そのためINC命令は実行されます。

その後「M0」のコイルがONするため、INC命令への信号は遮断されます。そして「X0」がONしている限り「M0」はONし続けるのでINC命令は再度実行されません。このようにパルス化したい動作を、実行後に遮断することで動作自体を1回しか実行させないようにできます。

コイルもPLS化できる?

命令をパルス化してみましたが、コイルはパルス化できるでしょうか?パルス命令で[PLS]という命令があります。この命令と同じ動作になるか検証します。

ここでは「M1」をパルス化してみます。「M0」は比較のために書いています。「M0」はパルス命令でパルス化していますので、「M1」の動作が「M0」と同じになれば、「M1」はパルス化されているということになります。

「M0」と「M1」の接点の動きを比較するために、次の回路も追加します。

「X0」をONして確認した結果、「D0」と「D1」に同じ値が入っていることが確認できました。「M0」はパルス接点なので「D0」には”1”が入ります。そして「D1 」にも”1”が入っているということで。「M1」の接点の動きは「M0」のパルス接点と同じ動きになっています。つまり「M1」はパルス命令を使用せずにパルス化できたということになります。



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